袋とじ
今日は水曜日。
Wマガジンの発売日!
毎週水曜日はスーパーに買い物に行ったついでに「七つの大罪」だけ立ち読みするのだ。
いつものように雑誌のコーナーに向かうと先客がいて座り込んで何かを見ていた。
見た感じ小2~3くらいの男の子。
私に気付かず一生懸命雑誌を覗き込んでいる。
私に気がつかないほど夢中になってる雑誌ってなによ?
男の子の手元を見ると―――
袋とじの隙間に顔を近づけ首をひねりながら見やすい角度を探しているようだ。
袋とじ?
フヒヒヒ…
そのテの雑誌の袋とじを破くと何が見えるのか私は知ってるんだな~♪
てか、キミには早いんだよっ!
必死で袋とじの中身を覗いているボクちゃんのすぐ後ろに立つと、さすがに私の気配を感じサッと本を閉じた。
ここは何も言わずにおこう。
彼にもプライドってもんがあるだろうし。
彼の見ていた雑誌「週間現○」を彼の手の届かない私のすぐの目の前に置いた。
おっと~!こんなことをやってる場合じゃない!!
私は目的のWマガジンを手に取ると今週号の「七つの大罪」を読み始めた。
ボクちゃん、目的を達成できなかったのか心残りがあるらしく雑誌のコーナーをウロウロ…
私が漫画を読み始めると、やっぱり欲望を止められなかったボクちゃん。
別の棚に置いてあった真新しい「週間現○」を探し出し手に取ろうとした。
おっと~!
これは黙ってらんないっしょ!
コレ あんたが 見ていいもんじゃ ないやろ!?
静かにドスのきいた声で彼に言った。
ボクちゃん驚いて雑誌のコーナーから離れていった。
もう、さすがに来んやろ?
そう思っていたけど甘かった。
ボクちゃん、ちょっと離れたとこから私を監視し始めた。
スキあらば戻って来て袋とじの中身を見るつもりだ。
私のこと見てるのバレバレなんやからね…
ここは青少年のために有害図書からボクちゃんを守らねば!
「七つの大罪」を読み終えると、すぐそばに月刊のマガジンが!
「ノラガミ」読~も~おっと!
分厚い月刊誌。
1話は長い。
「ノラガミ」を読み終えた頃、ボクちゃんの姿はもうなかった。
(*゚◇゚)<オッ○イは男のロマン! マジで?>(´Д`)ハァ…
