ピーマン
野菜が高い。
キャベツが半玉で150円。
野菜が高い!!
そんな中、同僚が実家に帰ってミカンとピーマンとナスを貰ってきたそうだ。
大量に貰ったというので、おすそ分けしてもらった。
野菜が高い中、ミカンもピーマンもナスもとっても有難い。
ピーマンを貰うとき同僚にこんな話をした。
実は私は中学2年生までピーマンが大嫌いだった事を。
中2の調理実習の時間。
あれは―――
たしかハンバーグを作った時のこと。
何に使ったのが余ったのか分からないがピーマンが3~4個使われずに残っていた。
同じ班の子が「これどうする?」という問いに、手の空いてた私が「テキトーに切って炒めるワ。」とピーマンを引き取った。
『テキトーに切って塩コショウして炒めたら誰かが食べるっしょ?』
そんなテキトーな考えでピーマンを薄く輪切りにして炒めた。
軽く塩コショウ。
ホントにテキトーな味付け。
ハンバーグが出来上がり、みんなで試食。
私の作ったピーマンの塩コショウ炒めもテーブルの上にあった。
「わぁ、美味しい!このピーマン炒め、誰が作ったの?」
同じ班の学年で5本の指に入る「モテ女子」がそう言った。
えっ?
おいしい?
テキトーに作ったソレ、おいしいのか?
「あっ… ソレ、私が作った…」
遠慮がちに言った私に彼女は「ホント、美味しいよ。」と言って笑った。
彼女が言うからには間違いはない。
私は暗示にかけられたように自分の作ったピーマン炒めを一口食べた。
なんだろう?
あんなにキライだったピーマンが不思議と美味しく感じた。
それ以来私はピーマンが大好きになった。
美味しいと褒めてくれた彼女が「モテ女子」だったから?
普通の十人並みの子だったらキライなままだった?
それがどうなのかは分からない。
でもピーマンが食べられるようになったのは間違いなく「モテ女子」の彼女のおかげなのだ。
おすそ分けしてもらったミカンとピーマンを袋に入れながら同僚に、そんな話をした。
同僚は笑顔で話を聞いてくれた。
うん。
ありがとう。(*´∀`*)
おすそ分けしてもらったピーマンでチンジャオロースを作った。
大好きなチンジャオロースを食べられるのも彼女のおかげ。
彼女、今頃どうしてるかなぁ…
(*゚◇゚)<いい思い出! 懐かしいなぁ~>(^-^)
