悲しい出来事
同僚のSさんは妊活中。
約1年前から病院に通い不妊治療を行っている。
夫婦揃って検査してもらったけれど、二人には異常はなかったそうだ。
タイミングの問題なのか。
排卵誘発剤を貰って飲み始めたけれど、それでもなかなか…
基礎体温、体質改善、挙句の果ては神頼み。
それでも彼女は妊娠することはなかった。
――― が!
先週、彼女が「皆さんに報告があります。」と頬を赤らめ嬉しそうに妊娠したことを打ち明けた。
彼女が、どんなに子供が欲しかったのかを知っている私は涙が出るほど嬉しかった。
それなのに…
喜びの報告を聞いた翌日、彼女は大量出血して悲しい結果になってしまった。
1週間、仕事を休んだSさん。
出勤してきた際、なんと言葉をかければいいのか…
事前に仕事に復帰してきたときは「その事」については触れないようにと話があった。
そんなこと、分かりすぎるくらい分かっている。
「残念やったね…」
そんな軽々しい言葉なんて言えるわけない。
みんなで「今までどおり、何もなかったように普通で行こう!」そう話し合った。
一昨日から仕事に復帰したSさん。
今までと変わらず笑顔で作業をこなす。
休職中どんなに悲しくて涙したことだろう。
自分の不注意だと自分を責めたに違いない。
世の中には子供がほしくてたまらないのにSさんのように授からない人がいる。
それに反して望まない妊娠、生まれても虐待、育児放棄で命を奪う人もいる。
神様は意地悪だ。
そんな風に思わずにはいられない。
Sさん夫妻に一日も早く赤ちゃんが授かりますように…
