おばちゃん
3か月前に入社した吃音症持ちの 新人 I 君。
無事、試用期間を終え、半日(5時間)から、8時間勤務となった。
声も、時々聞こえるようになったし、指導役の同僚も
「彼は、成長したよ~!」
と、喜んでいた。
出来る仕事の範囲を広げるための修行も始まった。
「優しい、おばさんに、ちゃんと教えてもらうんよ。」
一番の年長の男性同僚が、 新人 I 君に笑いながら言うので
「優しい、お姉さんやろ?」
と、私が突っ込むと、
「いや~!もうお姉さんっちゅう歳じゃなかろうもん!」( ´,_ゝ`)
と、言われた。
今回の指導役の同僚は、36歳。
私から見たら、ぜんぜん若いし、22歳の 新人 I 君からみても、
「お姉さん」と言っても問題無いじゃない!(´・ω・`)
そういえば―――
私が、初めて他人から 「おばちゃん」 と呼ばれたのは、いつだったか…
結婚当初、住んでいたのは1軒屋の借家だった。
ちょうど真裏の借家にも若い夫婦が住んでいて、2歳くらいになる女の子がいた。
娘が、生後半年になるくらいの頃のこと。
裏の借家に住む、女の子が、私に
「おねえちゃん!」
と、話しかけてきた。
『おねえちゃん かぁ~』 (//∇//)
まんざらでもない顔をしながら、
「なぁに?」 と言うのと同時に
「おねえちゃんじゃないでしょ!おばちゃんだよ!」
と、女の子のお母さんの声。
私、その時、23歳。
『23歳で、おばちゃんか…』
内心、グッと来るものがあったけれど、黙っていた。
まぁね、子供を産んだ時点で 「おねえちゃん」 じゃなくなるって言うし。
それにしても、子供の言葉を笑って聞き流すこともできず、
否定する母親に嫌悪感を感じたのは紛れもない事実。
時は流れて―――
某ハンバーガショップで仕事をしていた39歳の私。
小学校低学年の男の子に
「おばちゃん!」 と言われたとき、そばにいた母親から
「おばちゃんじゃないでしょ!おねえちゃんだよ!!」
と言われ、こそばゆい思いをしたことがある。
「いえいえ。おばちゃんですよ。」 と笑いながら頭を下げた。(//∇//)
お世辞と分かっているけれど、同じ母親ならば、後者がいい。
いくつになっても、女性は、若く見られたいと思う生き物なのだ。
孫が出来たけれど 「おばあちゃん」 と呼ばれたくない。
ちょっと抗ってもイイじゃない? (//∇//)
