好きな道
親戚の女の子の就職が内定した。
嬉しい限りだ。
実はこの娘、数年間引きこもりのニートだった。
理由は親が甘すぎた。
両親、年取ってから出来た子供だったので、そりゃあもう可愛がりっぷりはハンパなかった。
小学校は歩いて15分~20分くらいの距離だったのだけれどほとんどが車で近くまで連れて行ってた程。
しまいには小学5~6年の頃には遅刻の連続…
中学に上がった頃は不登校になっていた。
「行きたくないのなら行かなくていい。」
そんな母親の娘だった。
そんな子だったけど高校入試はしっかり受けて無事、私立高校に入学できた。
なのに2年になることなく退学してしまった。
高校は自宅から1時間近くかかるのだ。
それからニートの引きこもりが始まった。
時々、その子に会って話をした。
「何になりたいの? やりたいことあるの?」
彼女はマンガ家になりたいと答えた。
絵が上手いだけじゃ漫画家にはなれない。
夢を見るのは悪いことじゃないけど…
「親は、いつまでも生きているわけじゃないから自立できるように考えたほうがいいよ。」
その言葉に彼女は「はい…」と小さく呟いた。
あれから5年ばかし経ったのか―――
先日、彼女の家に行くことがあった。
近況を尋ねると就職の内定をもらったそうだ。
実は彼女、引きこもってた間に大検の資格を取ってたようだ。
それでデザインの専門学校に通ってたらしい。
絵を描くのが好きだとは知っていた。
それを職業に出来るということは彼女にとって、どれだけ幸せなことだろう。
よかったね。おめでとう。
でもね、ひとつ言っとくよ。
学生の頃は我侭に育ってきたアナタ。
でも社会人になったからには、我侭は通用しないから!
これから先、どんなにか辛いことが待ってるかもしれない。
それでも好きな道を手に入れたのだから頑張ってプロになっていってほしい。
がんばれ!
応援してるから!!
(*゚◇゚)<好きなことやれるって… すごく幸せなんだよ!>(*´∀`*)
